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ふがいない僕は空を見た [映画]

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■1/12鑑賞@シネマジャック&ベティ。「映画 鈴木先生」からハシゴで今年2本目の邦画2本目。基本的に出不精で映画は大体近所のシネコンでしかみないわたくしだが、この映画はミニシアターか二番館でしかやってないので、ららぽーと横浜まで来たついでに伊勢佐木町まで足を伸ばしてみた。別に鴨居と伊勢佐木町が近いって言う訳じゃないけど。この映画館、初めて来たけど結構レトロでいいですよ。電動のスクリーンカーテンとか、上映のベルとか。でも内装はリフォームしたようで結構キレイだし。

■原作は窪美澄の同名小説。小説そのものにも興味はあったが事前に読みそびれたまま観た。主演は永山絢斗(瑛太の弟ですな)と田畑智子。田畑智子が結構好きというのも観た動機のひとつ。くしくもこの日は彼女出演の映画を2本観たことになる。「鈴木先生」にも出演してるので。

■ふとしたきっかけで知り合った高校生卓巳(永山)と不妊症の主婦"あんず"(田畑)がセックスにのめり込み、それがお互いの家族や同級生たちを巻き込んでいく。もう一つの軸として卓巳の同級生福田は、認知症の祖母を抱え生活苦に喘ぎ続ける。

■画は結構綺麗でいい感じなのだが、なんとなく話の展開に違和感があった。たとえば卓巳とあんずの同じセックスシーンが複数回出てくることなど、時間軸の輻輳が多い。けど、「桐島、部活やめるってよ」のように確信犯的に同じシーンを別の視覚から繰り返すといった意図も見えず。意図がよく理解できない。

■で映画を観たあと、これはやはり原作を読まないと分からないと思いKindleで読んでみた。かなり面白かったし映画の話の展開に違和感を感じた理由もよく分かった。小説は5つの連作短編からなっていて、世界観は同一だがそれぞれの一人称がすべて異なる。卓巳→あんず→七菜(卓巳に恋する同級生。ただこの章はかなり映画では省かれている)→福田→卓巳の母、と。で、これをそのままの順序でストーリー構成をしたのがわかりにくい原因だった。省略が悪いのではなく、これはいったんすべての事象を時系列で並べ直してからストーリー構成をすべきじゃなかったろうか。もちろんいろんな意見はあろうが。「鈴木先生」が脚本の勝利なら、この映画は脚本の敗北だ。せっかく良い小説なので勿体無いな。

■あと思ったのが、どうにもセックスシーンがあまりエロくないのだ。健全なオトナの男ならこういうシーンの連続を見るとつい困ったことになりそうな感じになっちゃうのだが、この映画ではあまり感じなかった。ま、女性監督(タナダユキ)だからってこともないと思うけど。

■この映画をこれから観ようとする方は、先に原作小説を読んでストーリーを頭に叩きこんでから観に行くことを強くお勧めする。そうすれば別の見方ができるかも知れない。


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