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演劇1・演劇2 [映画]

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■1/26鑑賞@吉祥寺バウスシアター。今年4本め・5本めで邦画3本め・4本め。長年東京に住んでいながら吉祥寺バウスシアターに来たのは何と30年ぶり。大学3年の時に遊びで上京した際、トーキング・ヘッズのライブ映画「ストップ・メイキング・センス」を観に来て以来。今でも建屋も名前もそのままっていうのが嬉しい。昔行ってた街の映画館もかなり無くなってるし、マリオンのような大シアターでも、建屋はそのままだけど「TOHOシネマズXX」って名前が変わっちゃってるし。残ってるのって、渋谷とか吉祥寺とかのアクセスがいい場所のミニシアター系だけな気がする。

■閑話休題。この映画は「観察映画」で知られる想田和弘監督のドキュメンタリー映画で、対象は劇作家の平田オリザ。民主党政権時には内閣官房参与も務めてた人。いろいろと話題になってる映画なのだが、大箱でやるタイプではない。で2週間限定で吉祥寺バウスシアターでやるという情報を知り観に来たという訳。まあ自分自身が演劇に関してはビギナーであり、平田オリザの作品自体をそもそも観たことがない、という危惧はあったが。

■結果として大変面白かった。上映時間は2本合計で5時間42分と大変長いが(映画館に朝行って出るときは夕方だったw)、全くと言っていいほど飽きなかった。手法としてはかなり独特で、劇伴・ナレーション・テロップ一切なし。恐らくは想田監督のカメラのみで撮影されている。そのためフォーカスの追尾が甘く時々ボケた画になってしまうのは、狙ってやってるのかそうではないのか。いずれにせよ長期密着型なので大人数のクルーが現場に来ると迷惑になるのと、狙ったシーンを撮れたのに、画が悪いと言うだけでリテイクするわけには行かないからだろう。

■平田オリザと彼の劇団「青年団」の舞台製作に関わるドキュメンタリーなのだが、一例としては稽古風景でのNGとリトライをあまり編集を加えず、しつこいくらい繰り返しの映像で見せている。つまり演劇制作とはとてつもなく面倒くさいものなのだ、ということを実感できる。1は主に青年団での舞台制作が中心なのだが、2はそれに加え、海外での制作、学校でのワークショップ、政権奪取前の民主党議員との交流とかね。演劇制作を続けるためならどんな手段も厭わない平田オリザのしたたかさが面白い。

■万人受けする映画とはいえないが、舞台制作の裏側とかに興味がある人は面白いと思う。あと、特に1の方には、最近ドラマで活躍する志賀廣太郎がたくさん出てる(青年団の人とは知らなかった)ので、志賀廣太郎ファンの人にはお勧めですw

■それはともかく、平田オリザの言う「“本当の自分”などない。人間とは“演じる生き物”であり、あるのはペルソナだけだ」という台詞には考えさせられるところが多いな。大学で演劇学の勉強しとけば良かった。

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