SSブログ

プラチナデータ [映画]

687628187.jpg

■3/20鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年18本目の邦画10本目。春分の日でかつレディースデーなので、女性中心でたいへん混んでおります。あとひとつには、嵐の二宮和也主演ということも大きく影響しているかも。考えてみたら、ジャニーズ主演の映画で映画館で観たことあるのって「SP」野望篇・革命篇と「SPACE BUTTLESHIP ヤマト」くらいかな。基本的にあまり食指が動かないのだ。

■まあなんで来たかというと、既読の東野圭吾の原作小説が面白かったというのもあるが、今回が3作目である大友啓史監督作品であるということ。大友監督が元NHKのディレクターというのは知られている話だと思うが、彼がNHKで撮った作品のなかでとりわけ好きだったのが「ハゲタカ」「龍馬伝」。どちらも素晴らしい出来なのだが、特に「龍馬伝」は、何十年か振りに通しで見た大河ドラマだった。敬愛する三谷幸喜脚本の「新撰組!」ですらつまみ見程度だったし。大友監督の映画前2作も観たけど、あくまで助走期間という気がしてる。でも今しばらくは見極めたいのだ。

■二宮演じる天才科学者神楽龍平が考案した、DNAによって犯罪者をほぼ完璧に特定できるシステムと、そのデータベースを完全なものにするために、全国民のDNAデータ=プラチナデータを採取できる法律の立法を目論む警察上層部と政府。しかし、システム構築に協力した蓼科兄妹が惨殺され、犯人と目される者のDNAが神楽と一致し、神楽は追われる立場となり、トヨエツ演じる浅間警部補が神楽を追う、という話。

■各登場人物の詳細と、その後の話の展開を書くとエントリがダラダラと長くなってしまうので止めておく。ネタバレにもなってしまうし。ひとつだけ付け加えると、DNA捜査システムと国中の監視カメラシステムとの連動で、一個人の動きが容易に特定できてしまうのは、一瞬分かりやすい「未来世紀ブラジル」かなと思ったけど。

■以下、大友監督に対する印象はわたくしの個人的な感想と妄想によるものなのでご承知おきください。大友監督は小難しい映画ではなく、エンタテイメントとしての分かりやすい映画を目指していると思う。NHKのドラマで見せたテンポの良い演出、斬新なアングル、「るろうに剣心」で見せた高速な殺陣、そしてこの映画での映像体験など、なるほどエンタに拘る監督さんなんだなあと。

■真犯人、犯行の手法などベースのお話は原作と同じ。結末は多少改変されているが、それがこの映画の肝だと大友監督は捉えているのだろう。この映画を、単なるデータ管理社会への警鐘ミステリーではなく、もっと深いメッセージを伝えたかったのではないか。大友監督は高い志を持った人なのだろうが、残念ながらこの映画に限ってはこの試みが成功しているとは言い難い。脚本のツメが甘かったのと、どうにも演出のテンポが中だるみになる箇所がいくつかあった。これは「るろうに剣心」でも感じたことなのだが、おそらくまだ大友監督は体感的に映画の時間枠ー2時間強、に慣れてないのではないだろうか。

■以上、素人が暴言を吐いて大変申し訳無いですが、大友監督に対する期待ということでご容赦ください。大友監督、これからも頑張ってください。

■余談。なんと上映中に映写機のトラブルで30分以上の中断があった。劇場で映画を観始めてからン十年だが初めての体験。やはり集中を取り戻すのに若干苦労した。まあ、帰り際にタダ券くれたからよしとするか。

nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。