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泣くな、はらちゃん [ドラマ]

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■ドラマネタ連投失礼。「最高の離婚」と同じく2013年1-3月クールで日テレ系列で放送されてたドラマ。脚本は岡田惠和、主演は長瀬智也。これは見る前からすごく興味があった。「漫画の登場人物が現実に出てきて作者の女性に恋をする」という設定が斬新だし。まあ漫画の登場人物が現実に出てくる、というのは実は前例は結構あって、代表例は映画「ロジャー・ラビット」だったりする訳だけど(懐かし)。

■話の大筋は上に書いちゃったけど、三浦半島のかまぼこ工場に勤める越前さん(麻生久美子)が、日頃の鬱憤を晴らすために大学ノートに書いている漫画の登場人物「はらちゃん」(長瀬智也)が現実に飛び出してきて、越前さんに恋をしつつ現実世界の人間を巻き込んでゆく。

■SFドラマではないので、漫画の登場人物が現実に飛び出してくるロジックは一切語られてないし、それでいいと思う。脚本が絶妙なのは、はらちゃんの持ってる知識は越前さんが大学ノートに鉛筆で書いたことだけに限られているので、現実世界に出てきた時は、あたかもフォレスト・ガンプのように知らないことについて周りの人間を質問攻めにする。それによって、周りの人間は、普段常識だと考えていた言葉の意味を改めて考え直させられるという、まさに神メソッド。

■越前さんは自分と世界に対して諦めきっていて、日々受動的な労働を続けているに過ぎない。だからテーマソングは限りなく後ろ向きな歌詞なのだ(すごく共感できるけど)。でも越前さんが描いている漫画の世界の住人のはらちゃんは、神様(越前さん)が幸せになれば自分たちの世界も幸せになる。だから越前さんを励ます、だけではなく越前さんと両思いになりたくて頑張る。最終的に「自分と世界が両思いになればいい」っていうことなんだけど、こういうベタなメッセージはファンタジーなドラマで語るのが最高に爆発力がある。いや、岡田惠和さんマジで凄いっすわ。

■それだけではなく、現実にもきちんとコミットしている。第8話で現実世界に出てきたはらちゃんご一行は、テレビで世界の内戦状況や、311の被災地の映像を見て物凄くショックを受ける。「最高の離婚」だけではなく、このドラマもきちんと311にコミットしている。

■役者陣も素晴らしいです。バカハンサムをやらせたら最強の長瀬智也ももちろんだし、やはり麻生久美子はいいなあ。「モテキ」ではかなり気の毒な役を強靭な演技力でこなしてたけど、今回ドハマリです。そして忽那汐里ってこんなに殺人的に可愛かったか? 意外だったのは丸山隆平の演技力。薬師丸ひろ子は言うまでもなし。

■あまりにシナリオが良すぎてこんな本まで買っちゃいました。シナリオがいいのは当然として、劇中のビブオさんの漫画がベストマッチ。シナリオ本って最近滅多に出ないしね。

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■すごくいいドラマでした。感想をまとめたいのだけど、自分で書くより、ツイッターで見つけたこちらの方の感想で締めておく。素晴らしいコメントです。


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