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るろうに剣心 京都大火編 [映画]

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■8/2鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年35本目の邦画16本目。

■前作『るろうに剣心』に続く、完結編の前後作の前編。和月伸宏の同名漫画が原作。前作を観た時には原作を全く読んでなかったのだけど、その後旅行で行ったとある宿に原作本が置いてあったのでチラ読みしたが、絵柄が好みに合わないので途中で止めた。まあ掲載誌の「少年ジャンプ」自体、『スラムダンク』完結以降全く読んでないので(連載時期はダブってた?)。という訳で原作漫画への思い入れは全くありません。

■もちろん監督は、前作に続き大友啓史さん。彼がNHKから独立後の監督第一作がこれ、というニュースがあった時にNHK勤務の知人と飲んでその話をしてたのだが、「とりあえず興収を上げてキャリアを作って、その後自分が撮りたい映画を撮るんじゃないかな」という話に納得したし、映画を観た後もその感想はあまり変わらなかった。まあ、大友さんのNHK時代の代表作は『龍馬伝』『ハゲタカ』『白洲次郎』だったし、どちらかというと人間ドラマを主眼に置きたい人なのかな、と勝手に色眼鏡で見ていた。

■ところがそれは凄く間違っていた、と本作を観て気づいた。大友監督の前作『プラチナデータ』を観た時に薄々感じてはいたんだけど、大友監督は人間ドラマを主体としたい訳ではなくて、とにかく活劇映画を撮りたい人なんだと確信しました。人間ドラマを軽視、という訳ではもちろんないけどね。

■オレみたいに原作を知らない人のためにあらすじ。幕末に「人斬り抜刀斎」と称され数々の暗殺を繰り返してきた緋村剣心(佐藤健)は、明治維新以降自らの人斬りを封じる。前作では知り合った道場主の薫(武井咲)の窮地を救い、その後は平穏な生活を送ってきたが、人斬りを封じた後の後継者を自認する志々雄真実(藤原竜也)が明治政府を転覆させようとしているのに対抗し、立ち上がるという話。

■原作はほぼ読んでないのでどちらに起因があるかは分からないけど、脚本は結構綻びがあると思う。が、映画全体のスピード感が凄まじい。邦画の上映時間としては139分って長いほうだと思うのだけど、鑑賞途中で「もっと長く続いてくれ」と思ったのは邦画ではほぼ初めての体験だ。前作から佐藤健のアクションには凄まじいものがあったけど、今作、敵役のひとりの神木隆之介のアクションも凄いし、びっくりしたのは土屋太鳳(次の次の朝ドラヒロイン)とか、還暦とっくに過ぎてる田中泯とかにもアクションやらせてること。もちろんスタントは入ってるんだろうけど。藤原竜也は前編ではまだ暖機運転中という感じかな。

■旧来の時代劇のフレームを壊して好き勝手やるのにちょうどいい素材だと思って、原作漫画が選ばれたんじゃないだろうか。史実で赤髪や金髪の侍とかいるわけないだろうし、高速剣技もまあ実際にはなかっただろう。それをあえてやったということは、どうも大友監督の海外狙いの線が少し。

■三谷幸喜さんの映画じゃないけど、キャストが凄く濃厚。前に書いた人たち以外にも、青木崇高、伊勢谷友介、蒼井優、滝藤賢一、江口洋介などなど。そして福山雅治。多くはNHKドラマでのつながりだろうけど、噂では厳しい演出で知られる大友監督を好きな俳優さんが多いのかな。

■前編を観た限りでは凄く面白い、お勧めの映画です。けど1作目を見てから行ったほうがいいと思う。でも映画自体の評価としては、後編を観終わるまでは控えておきます。

■最後にちょっとだけ文句。前後編の映画だとエンドロールの後に後編の予告編を付けるのがお約束かと思うが、ハリウッド並みの長大なエンドロールの後まで待ってたんだけど何もなかった。まあ、今作公開時点で後編の編集が終わってなかったという事情もあるみたいだけど。


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