SSブログ

リアル鬼ごっこ [映画]

poster2.jpg

■2015/7/12鑑賞@チネチッタ。今年48本目の邦画25本目。月刊園子温シリーズ3作目。毎月同じ監督の新作映画を観るっていうのは今までになかった体験。楽しいけど、園子温監督は変態なのかなあ。

■月刊園子温シリーズとは、5月に公開された『新宿スワン』、6月に公開された『ラブ&ピース』に続いてという意味です。次作の『映画 みんな!エスパーだよ!』は9月の頭に公開らしいので月刊が少しずれるけど。

■原作は山田悠介の同名小説、と言いたいところだけど(クレジット的にはそう)、園子温監督は『リアル鬼ごっこ』というタイトルにインスパイアされて、原作を読まないままに脚本を作ったらしい。それは正解かも。山田悠介はベストセラー作家で『リアル鬼ごっこ』が大ヒットして、映画作品がパート5まで作られたそうだけど、全部未見です。映画がそこそこヒットしていたので、原作小説の文庫本を軽く立ち読みした(すいません)。が、原作小説の文体や表現以前に、「てにおは」がまったくなってないのでクラクラして読書を止めた。

■この映画のプロデューサーは、過去5作のプロデューサーと同じ人らしい。なので、園子温監督自身の企画ではなくて持ち込みだと思う。それでまた「A SONO SION'S FILM」という表記がなかった訳ですね。

■トリンドル玲奈・篠田麻里子・真野恵里菜のトリプルヒロインという触れ込みだけど、実質の主演はトリンドル玲奈。真野恵里菜は最近園監督のお気に入りらしく、『新宿スワン』『ラブ&ピース』(これはカメオに近い扱い)にも出ていたし、次の『映画 みんな!エスパーだよ!』にもTV版に続いて出るらしい。そういや篠田麻里子って映画で初めて見るな。

■修学旅行に出かけた女子高生ミツコ(トリンドル玲奈)が乗っていた団体バスで、落とし物を拾おうとミツコがしゃがんだ瞬間に突風が吹き、バスは上下に二分割され、ミツコ以外の女子高生は全員胴体を真っ二つにされる。突風から逃げ続けたミツコはなぜか女子高(私立女子高校という名前:笑)にたどり着くが、そこでも生徒たちへの容赦ない殺戮は続けられ、逃げる途中で、ミツコの主人格はケイコ(篠田麻里子)、いづみ(真野恵里菜)に入れ替わってゆく。

■この映画、R15+なんだけど、エロはせいぜい園監督の大好きなパンチラぐらいで、それより何よりグロの部分が大きいので観る人を選ぶと思う。それにしても園子温、自由過ぎ。前作『ラブ&ピース』でもかなり好き勝手やっていたけど、この映画はさらにそれを上回る。ヒット映画の制作方程式とかとは本来無縁な人なんだろうな。グロくてシュールでちと哲学的。空撮シーンが多かったけど、地上を走る人物へのフォーカスがかなり正確だったのでヘリを使ったのかと思ったら、エンドロールを見てたら「ドローン撮影」担当の人が出てきたのでドローンだったようだ。三社祭にイタズラで15歳少年が飛ばそうとしてたやつとかとは違って、プロ仕様のドローンっていうのは凄いのね。

■話の結末に関してではないけど、以下少しネタバレ。この映画は後半のかなりの部分までエキストラも含めて女性しか出てこないし、ポスターやWEBサイトにも男性のクレジットはない。しかし最後のほうで話の鍵を握る人物として、AVに出てるわけでもないのに「セクシー俳優」というありがた迷惑なフレーズをつけられた斎藤工が登場。この映画、あまり笑うシーンはないのだけど、斎藤工には爆笑してしまった。どういう登場かは観てのお楽しみ。

■園子温のこれまでの作品を観てる人ならハマる確率は高いかも。そういう方々にはお勧めの映画です。園子温、いや自由過ぎ。

■おまけ。公開翌日だったのだけど、メインキャスト3人の舞台挨拶があった(監督はいない)。通常この手のは特別料金だったりする例が多いのだけど、これは通常料金の上、一定の時間はスマホでの撮影(と拡散)はOKだった。そのせいで劇場内は大変男臭かったが(人のことは言えない)。お綺麗なご三方でした。しかしトリンドル玲奈って、「れな」じゃなくて「れいな」なのね。初めて知った。

IMG_1466.jpg


nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。