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天空の蜂 [映画]

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■シルバーウィークの最終日、2015/9/23鑑賞@109シネマズ川崎。今年66本目の邦画33本目。そろそろこちらでも観とかないとポイント失効するしな、的な小市民な理由でポイント鑑賞。

■堤幸彦監督は現在の日本でのドラマ・映画界でのヒットメーカーのひとりだと思う。ドラマは楽しく拝見しているが、映画はどうもわたくしとは相性が悪いらしい。『20世紀少年』シリーズは途中で脱落したし、貫地谷しほり主演の『くちづけ』には怒りすら感じた。なのでどうかなとは思っていたけど、現時点の状況で「原発テロ」を扱う姿勢に敬意を表して観ようと思った。どんだけ上目線やねんオレ。

■2011年3月11日の東日本大震災と原発事故。残念ながらこの現実がなければ、スポンサーの関係上メジャーの配給網でこんな企画は絶対通ってない。それは少しは良くなったことと思いたい。

■ベストセラー作家の東野圭吾の小説が原作。ただこの小説は東野さんがブレイクする以前の作だったと思うので、未読だし記憶にもない。この小説の執筆と出版時が20年ほど前の1995年ということで、その時点で「原発テロ」を予期していた東野さんの慧眼にはただただ敬服。

■1995年、自衛隊に機器を多数納めているある意味軍需産業の錦重工業の工場で、新型巨大ヘリコプター「ビッグB」がリモートで乗っ取られ勝手に発進してしまう。「ビッグB」は福井県の高速増殖炉「新陽」の上空でホバリングし、「天空の蜂」と名乗る犯人(綾野剛)は全国の原発の即時停止を要求する。聞き入れられなければ「ビッグB」を「新陽」に落下させると。偶然工場見学に来ていた「ビッグB」の設計責任者・湯原(江口洋介)の息子・高彦がヘリに乗っていて、高彦の救出と原発事故阻止のためにチームは右往左往する。

■主な登場人物はもう一人。湯原と同じ会社で原発設計をしているエンジニア・三島(本木雅弘)。ヘリから原発の設計まで手がけている総合電機メーカーのモデルと言えば、まあ、茨城県に本社があるあの会社ですかね。

■サスペンスなのでネタバレはしませんし、この時期にこのテーマを扱ったという制作陣には敬意を表します。でも正直言って映画自体があまり面白くない。ロジック的にも「いや、そりゃないでしょ?」的なところが結構あった。アクション大作であるべきなのに主要な登場人物(江口洋介、本木雅弘)が最後の最後まであまり身体を張ってないし、何だか定型的な演技。日本を襲う未曾有の危機のはずなのにずっと会議室の中でごちゃごちゃやってる印象。『踊る』の織田裕二の台詞を思い出しちゃったよ。原作読んでないので何とも言えないけど、もうちょっとやりようがあったのではないか。

■役者が良いパフォーマンスを出しきれてない。この映画に限って言えば、江口洋介も本木雅弘も、そして仲間由紀恵もそのへんのへっぽこな役者だ。唯一光ってたのが綾野剛。でもこれは役者の責任ではなくて演出の責任だと思います。テーマはいいのにちょっと残念。

■世に問うた価値はあるとは思うけどね。

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