Re:LIFE 〜リライフ〜 [映画]
■2015/12/1鑑賞@TOHOシネマズ川崎。映画の日のレイトショーで。今年89本目の洋画43本目。
■30代前半の頃、わたくし仕事をしながら定時後に某テレビ局系のシナリオスクールに通っていた。脚本家になりたかったのです。しかしそのスクールは金を取るくせに選考試験があるというふざけたスクールでした。まあ、今となっては何となく分かる気もするけど。何とか選考は通ったけど、当時転職したての激務で、最後まで通えなかった。まあでも言い訳です。強い意志があればスクールを完遂してシナリオの数本は提出できたはずだから。
■オレの個人的な事情は皆様ほぼ関心がないと思うので、大変申し訳ありません。この映画は、アカデミー賞の脚本賞を受賞しながら最近はくすぶっているキース(ヒュー・グラント)が生活に困り、ニューヨーク近郊のビンガムトンという田舎の町(行ったことないです)での大学講師の職にしぶしぶ赴任するという話。
■キースはデタラメな男なので、赴任前日に偶然知りあった学生のベラ(カレン・ギャブニー)と関係を持ってしまい、赴任後も自分のクラスの生徒の選考がめんどくさいので顔写真で選んでしまう始末。だが、子持ちの母の学生・ホリー(マリサ・トメイ)の助言もあって、学生を教えるということに楽しさを見出していく。マリサ・トメイという女優さんは初見だけど、オレと同世代だったんですね。
■ヒュー・グラントのチャラい感じは相変わらずなんだけど、結構すっぽりハマってるし、娯楽映画としてはたぶんOKです。悪くない映画だけど、邦題に一言。原題は「Rewrite」。書き直しという意味ですが、別に脚本業界の人ではなくても、「リライト」って結構一般的な言葉になっているのでは。それを無理くり『Re:LIFE 〜リライフ〜』なんてへんてこな邦題にしたのは日本の宣伝スタッフの勇み足過ぎかもね。
■あと、今年のアカデミー賞で助演男優賞を獲得した、『セッション』のJ・K・シモンズが目立ってるようなそうでもないような。
■追記。キースと同僚というか上司の大学の教授メアリー(アリソン・ジャネイ)が口論するシーンがあるのだが、争点は、作家ジェーン・オースティンについて。キースは「古臭い小説」としてクサすのだけど、そこはまったく同感。映画『プライドと偏見』が面白かったので(これを知ってるとこの映画ももう少し楽しめる)、原作小説と他の作品を読んでみたけどたしかに古臭い。作品自体のせいというより、19世紀の小説であるということと、翻訳が古臭いのも一因か(さすがに原書で読むガッツはなかった)。専業翻訳家がいなかった時代の話なのだが、そろそろ古典小説の翻訳を誰か全面的に見直してくれないかなあと思う。すいません、映画の話と関係ないですね。
2015-12-03 02:50
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こんにちは。
邦題の件、同感です。
作品中、アカデミー脚本賞受賞のスピーチで、キースが「自分の人生の中で唯一書きなおしが必要でない作品、それが息子」というようなことを言っていたと思うのですが、
正にこのワードが肝なのですよねー。
邦題つけた方は他にも思い入れがあると思うのですが、わざわざ帰る必要はなかったのでは?と思います。
by ここなつ (2015-12-11 12:35)
ここなつさん、同感です。
この作品に限らず最近の洋画の邦題は結構ひどい。一昔前の破天荒な邦題は楽しめたのですが、最近のは集客に阿っているようでどうも。
by sochi (2015-12-12 01:21)