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スティーブ・ジョブズ [映画]

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■2016/2/14鑑賞@チネチッタ。今年15本目の洋画11本目。こちらも今年のアカデミー賞にいくつか部門ノミネートされている。

■わたくしにとって最初のPCとの出会いはアップル。まだMacintoshが出る前に金持ちの中学の同級生の家でApple IIを触らせて貰ったのが最初だった。その後WindowsというかDOS/Vの親玉のメーカーに結構長い期間勤務していたのだけど、プライベートでMacを持ってなかった時間はゼロというくらいMac Loverだったのです。この辺は2013年11月、ジョブズ逝去後2年経って作られた映画『スティーブ・ジョブズ』の感想と少しダブります。ジョブズの伝記的な映画だったけど、何か少しモヤモヤした。共同創業者のウォズニアックの評価もあまり良くなかったみたいだし。

■で、今作は、ジョブズの没後すぐの2011年刊のウォルター・アイザックソンのノンフィクション「スティーブ・ジョブズ」が原案だそうなので、また伝記的な映画かなと思っていたのだけど、観てびっくり、全然違っていた。

■伝記というよりむしろ舞台劇です。オチは皆様御存知だと思うのでネタバレではないと思いますが、ジョブズの生き様を辿るというより、印象が強い3つの舞台にフォーカスを当てている。ジョブズの岐路になった3つのプレゼン。「Macintosh」「NEXT」「iMac」というね。

■しかもあの有名なジョブズのプレゼンの本番ではなく、リハーサルの舞台裏が主体で場所が限られているところが本当に舞台的。ジョブズ(マイケル・ファズベンダー)とともにアップルを創業したウォズニアック(セス・ローゲン)。ジョブズの片腕のマーケティング担当ジョアンナ(ケイト・ウィンスレット)と、ジョブズに請われてアップルのCEOになったが、後にジョブズをアップルから追放したジョン・スカリー(ジェフ・ダニエルズ)。そしてジョブズの昔のガールフレンド・クリスアンとその娘でジョブズの実の娘・リサ。と、限られた主要な登場人物で話は展開していく。

■この映画を観ようと思った人でアップルにあまり興味のない人は少数派だと思うけど、この映画からジョブズやアップルがいかに凄かったかというのを実感するのは難しい。でもいいのです。これは原案ノンフィクションを大胆に翻案して再構成した、脚本のアーロン・ソーキン(『ソーシャル・ネットワーク』など)が凄いとしか言えない。興奮する出来でした。翻案と言いながらも、原案ノンフィクションに出てくる「現実歪曲フィールド」なんて単語もよく出てくるし。IT好きの人はもっと楽しめるかも。主演のマイケル・ファズベンダーの、無理にジョブズに似せようとしていなくて結果的にジョブズになりきってる演技も秀逸。主演男優賞あるかもね。

■映画の出来とは関係ないので以下はおまけ。この登場人物のなかでオレが実際に会った、というか席を同じくした人物がひとりだけいる。ジョン・スカリー。20年以上前、当時勤めていた某家電メーカーに、当時アップルのCEOだったスカリーが社長に面談に来たことがあり、その時にペーペーの担当としてデモ機の操作をした訳です。なので勝手な親近感が。

■その面談とデモの結果、どういうビジネスになったかは関係のないことなので省きます。印象に残ったのは、スカリー様ご一行は「飲み物は?」と聞かれ「ミネラルウォーターを」と答えた。彼らが帰った後、社長は、末端のオレを含めたスタッフに対し「水しか飲まない。敵の施しを受けんとはこういうことだ。お前らもビジネスにはこのくらいの厳しさを持って臨め!」と宣われました。

■「それ、違うと思うんですけど・・・」とは言い出せませんでした。ちゃんちゃん。

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