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ナラタージュ [映画]

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■2017/10/14鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年86本目の邦画32本目。

■例によって劇場でのポスターとは違う写真ですね。探しましたけど。いい加減ジャニーズ事務所も、自社タレントのデジタル映像を許可しないという姿勢を止めた方がいいと思いますけど。だって損してるんだからね。

■さてさて、行定勲監督の作品を観るのは三島由紀夫の傑作の映画化『春の海』以来です。好きな監督さんなんですが、最近観る機会が少ない。まあ正直言うと、有村架純がヒット作の朝ドラ『ひよっこ』以降、初のエロ役を演じるという報道に釣られたというのがあります。というよりそれが一番大きな動機だよ! いい年こいてゲスな自分が本当に恥ずかしい。

■原作は島本理生の同名小説。未読。ざっくりあらすじ。大学二年の泉(有村架純)は高校で孤立していた時に、教師・葉山(松本潤)に誘われ演劇部に所属することになった。その縁で母校の演劇部の公演に参加することになったが、封印していた葉山への思いが燃え上がることになる。しかし葉山は妻帯者だった。同じく演劇部の公演に参加していた大学生の小野(坂口健太郎)は、泉に恋をして交際することになるが。

■不倫の話です。オレは最近、正直言って芸能人や政治家の不倫のニュースにかなりうんざりしている。まだ芸能人のファンが「抱いていたイメージを裏切られた」ということで失望するのは理解できなくもないが、実際に文句を言う権利があるのは、当事者とその家族、せいぜい仕事で契約関係の人々だけだ。政治家なんて、もっと言えば仕事さえちゃんとしてくれていたら、オレ的には法に触れない限り、不倫しようが何しようがどうでもいい。現代でギャンギャン芸能人や政治家の不倫を騒ぎ立てる人たちは、これが別に違法行為ではないということを忘れているのだろうか? もちろん戦前には「姦通罪」という、男女不平等にも程がある罪名があったのだけど。

■じゃ、この映画が美しい不倫の話かというとそうでもない。葉山は妻・美雪(市川実日子)が心を病んで放火した事実に心を痛め、どこかに拠り所を求めていた。泉は安定を求めて小野と交際しつつ、本当に好きな葉山に呼ばれるとそちらを向いてしまう。オレの心が汚れているのか、登場人物がみんなゲスにしか見えませんでした。

■俳優陣のゲス演技は素晴らしい。ただ逃避しているだけなのに泉と関係を持ってしまう葉山(松本潤)のエロ眼鏡高校教師ぶり。途中で嫉妬に狂い、もはや変態の域に達してしまった小野(坂口健太郎)。そして清らかなふりをして中で男を天秤にかけている泉(有村架純)。まあ、みんなゲスです。

■行定勲監督の狙いとしては成功なのかな。監督がこの映画を撮った時のモチーフは、本編にも映像が挟まれる成瀬巳喜男監督の不倫映画『浮雲』らしいので。

■オレと同様ゲスな男性の方々が知りたいのが、「有村架純の濡れ場はどんだけエロいのか」というところだと思うけど、全然大したことありません。R指定がないので察していただけるとは思うけど。

■お薦めかどうかと聞かれると、もちろん不倫を否定してる訳ではないのですが、あんまりお薦めでもないです。このストーリーで上映時間140分というのは明らかに長すぎるし。30分カットでちょうどいいくらい。ただ、有村架純の同級生役の、映画好きの人は知ってる駒木根隆介が教師役の松潤よりも実年齢は2歳上、というのは面白いけどね。

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