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花束みたいな恋をした [映画]

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■2021/1/30鑑賞@109シネマズ川崎。今年5本目。早く映画を自由に観られるようになるといいな。

■映画版『モテキ』でリリー・フランキー演じる墨さんが言うところの「サブカルクソ野郎」のカップル(菅田将暉・有村架純)が、大学の時に出会って別れるまでの5年間の話。
そもそも、終電を逃して偶然入った明大前のカフェで、押井守(本人出演。『攻殻機動隊』とかの監督の人)を目撃して盛り上がる、ってそりゃありえない話でしょ? まあオレもカテゴリとしては「サブカルクソ野郎」に入るので、いちいち響く台詞はあったけど。

■よく出来た話だけど、決してシンプルなラブストーリーではなくて、結構深い話。まあありがちかも知れないが。100%のめり込むことはできないが、良作だと思います。ただ、世代や背景が違う人たちはどこまで理解できるのかな、とも。

■キャストは主演の二人以外にも、若手からベテランまでかなり豪華。脚本の坂元裕二のおかげか、土井裕泰監督のおかげかは知りません。

■同時期に活躍した脚本家の、北川悦吏子の連ドラが同時期に放送中だったけど、現在の風俗を適当に引っ張ってきてペタペタ貼っただけの見るも無惨な出来と比較して、今作はちゃんと坂元裕二の中で咀嚼した上での素材の使い方なので、彼我の差がある。まあ、坂元裕二は現役の大学院教授なので、北川悦吏子よりは若者に接する機会が多いからかも知れないが。

■タイトルの『花束みたいな恋をした』って、花束っていずれ枯れるんだよね。坂元裕二、ひたすら上手。あと、劇伴の大友良英さんがすごくいい仕事をしていたことは書き足しておこう。

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街の上で [映画]

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■ほぼ1年8カ月ぶりのブログ更新。あまりに溜まり過ぎて、観た順に時系列で書かねば、とかの自分ルールだとまったく先に進まない。なので、あくまでランダムに、「面白い」と思った映画を中心に書くことにした。もちろん休止期間に観た映画の中にも面白い作品はたくさんあったので、適宜アップデートするかも知れません。

■2021/4/10鑑賞@ヒューマントラストシネマ渋谷。今年27本目。

■今泉力哉監督の『あの頃。』に続く新作。もっとも製作はこちらの方が先で、コロナ禍の影響で公開が前後したらしい。

■下北沢の古着屋の店主(おそらく雇われ)の青(若葉竜也)をめぐる人たちの話。最初に断っておくが、さほど広くない世界でのまあまあクローズドな人間関係の話で、特に劇的なエピソードも起こらない。だから、こういう話がダメな人には全くダメだろう。けど、オレはとても好き。緩めの世界の中で、時折起こるヒリヒリした台詞のやりとり。そのバランスも含めてとても心地よい。

■下北には、舞台を観に年に1回くらいしか行かないのだが、この空気感は嫌いではない。「ザ・スズナリ」(以前、松尾スズキの一人芝居を観た)や、小沢健二の歌にも出てきた「珉亭」、下北唯一の映画館である「下北沢トリウッド」など、下北のツボは押さえている。

■俳優陣もいい。主演の若葉竜也、成田凌もいいし、ヒロインの穂志もえか、古川琴音も良かったが、主演の若葉竜也と同じく『あの頃。』から連投の中田青渚がとてもとてもいい。役名が「城定イハ」で自己紹介で「城定秀夫監督と同じ名字の城定です」ってどんだけマイナーなネタをぶち込んでくるのか。ま、それはともかくとてもチャーミング。予言しておくがブレイク必至。

■土曜の昼のヒューマントラストシネマ渋谷は満員でした。もっと広く公開されていればヒット確実だろうが、拡大公開とムーブオーバーに期待。多くの人に観て欲しい。

■余談だけど、若葉竜也も成田凌も現在の朝ドラ『おちょやん』に出演しているが、劇中の台詞で「朝ドラ出てますよね?」っていうのがあって笑ってしまった。撮影は映画の方が先だと思うのだが、出演予定が決まってたのでわざと仕込んだか、それとも偶然か? 想像するのも楽しい。それも含めて、今までの今泉監督作で一番笑った。さすがNSC仕込み、なのか?

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