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ベッジ・パードン@世田谷パブリックシアター [舞台]

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■驚異的なクジ運で今年三谷幸喜の芝居三本目。芝居トータルでは今年四本目。出不精の私としてはかなり芝居を見てる方。

■劇場は今回初めての世田谷パブリックシアター(三軒茶屋)。収容客数が多い割にコンパクトな劇場で、安い席でも舞台がよく見えるようデザインされている。しかしその分安い三階の席とかはかなりな高さなので、高所恐怖症の人にはオススメできないし、ましてやこのご時世、上演中に地震でも起きてしまったらシャレにならん。311以降、いろんなことが変わってしまったなあ。

■舞台自体は今年の三谷さんの中では一番好きかも。過去の物と比べるのは記憶が曖昧なので…。ロンドン留学中の夏目漱石の話なのだが、脚本の練れ具合は今年一番だと思う。パンフによると原案はもっとシニカルだったのだが、311で一旦チャラにして一から練り直したそうな。

■で役者が野村萬斎、深津絵里、大泉洋、浦井健治、浅野和之と芸達者ぞろい。特筆すべきはやっぱ、深津絵里・大泉洋・浅野和之。大泉洋は「三谷幸喜が思っている大泉洋」そのまんまの究極の当て書き。浅野和之は前代未聞の一人十一役(人間以外も含む)。しかもそれがストーリーのフックにもなっているという凄さ。そして深津絵里はまるで異次元の人間のようなコメディエンヌぶり。愛しすぎるぞ!

■結末はまさかの三谷舞台初めての大泣きになってしまった。笑いすぎて泣くことは三谷舞台の場合よくあるのだが、ホントに切な過ぎて…。

■いい脚本、演出、充実の役者陣と時間を過ごせた、間違いなく今年過ごした中での一番幸せな時間。あれなら5時間続いてもいい。必見。

恐れを知らぬ川上音二郎一座@シアタークリエ [舞台]

これは昨年シアタークリエ(旧文芸座)で高い金(一人12,000円)で観たのだが、三谷幸喜の芝居らしく面白かった。人によっては水準以下という批評もあったようだが。で、今日(昨日)WOWOWで放送があったので(12,000円は何だったのだ?涙)また観ました。確かに面白い。
でもねえ、ま、これは高い金払って観た人間の言い分ととってもらっていいんですけど、芝居と芝居の映像化は明確に違う。もちろん役者や脚本(は日によって違うか)は同じなんだけど。何が違うかっていうと芝居の現場にいた人間は俯瞰でしか観られないんだけど、そのぶんどの役者にフォーカスしてみればいいかという自由度を与えられている。ま、席によっては観づらいっていうのもあるんだけどね(笑)。
ところが映像化(TV)の場合は俯瞰で映像を流してると辛い(大画面TVが普通になったので昔ほどではないと思うが)、のでこの芝居に限った例ではないけど登場人物の発言並びにその必要度に応じてその人物のアップが観られる。これはこれで舞台を先に観た人間にとっては面白い、のだが、初めてその芝居を観る人にとってはカメラのディレクターの視野で絞り込まれているところはあるので、完全に演出家の意図した世界を理解するのは難しい。
ま、映像化の場合は(今回の場合は三谷幸喜)作者の監修あってのものだとは思いますけど。

と言うわけで、かなり傲慢な結論になるけど、三谷幸喜の例で言えば、芝居のDVDだけを観て三谷幸喜の芝居を語らないように。もちろんドラマは別です。それはあらかじめTV向けに三谷さんは本を書いているのだから。都心に住む者として、三谷さんの芝居のチケットを取ることは困難なのは十分承知してます。でも、フィルターを介したものを観ただけで語るのは止めましょうね。しかしチケット取れないなあ(爆)。

「コンフィデンス・絆」も録画したんだけど、これは舞台自体観てないし(チケット応募したんだけど)感想はまた後日。明日かも。
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