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鑑定士と顔のない依頼人 [映画]

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■「麦子さんと」と同日の1/4鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年2本目の洋画1本目。

■この映画、知人が「面白い」と言っていたので観ようと思った。絵画を扱う作品としては昨年観た「モネ・ゲーム」以来かな。監督は「ニュー・シネマ・パラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレで、音楽も同じく「ニュー・シネマ・パラダイス」のエンニオ・モリコーネ。トルナトーレ監督の映画を観たのはその後の「海の上のピアニスト」以来という底の浅い映画ファン。フィルム撮影からデジタルに移行して初めての作品だそうです。

■主人公は初老の腕利きの鑑定士ヴァージル(ジェフリー・ラッシュ)。だが潔癖症で人嫌いで、自宅の個室には収集した名画(女性の肖像画限定)が壁面全部に飾られているという変な男。この時点ですげえ童貞臭がすると思ったのだが、年齢設定が設定なのでまあそれはないかと思っていた。そこに両親が亡くなったので、遺産の美術品をオークションで処分したいとクレア(シルヴィア・ホークス)が依頼してきたが、彼女は打ち合わせの場所に決して顔を見せない。そして、という話。

■いやびっくりしたんだけど、ヴァージルはホントに童貞でした。久保ミツロウさんとかが好きそうな話だよな。ミステリなので話の結末は書けないけど、驚きの要素が満載だし話は二転三転。それ以上におそらく実際の名画を使用している(そのへん全く疎いのですいません)、過剰なまでに美しい映像演出にも圧倒される。劇伴ももちろん素晴らしい。

■というわけで結末は書けないのだけれど、あまりにも巨大な虚無。その虚無を十二分に感じられるのはものすごく贅沢な映画体験だと思う。原題は「The Best Offer」で、オファーって言葉は最近日本語でも通りがいいのでそのままでも、と思ったのだが、確かにこの説明臭ぷんぷんの邦題のほうが分かりやすいかもしれない。結末が分かると原題もじわじわと沁みてくるんだけどね。

■なんか半分茶化すみたいに書いてしまったが、かなりお勧めです。


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