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ディストラクション・ベイビーズ [映画]

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■2016/5/25鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年63本目の邦画28本目。本作の真利子哲也監督の作品は初見。そりゃそうで、商業映画デビュー作。でも大学の卒業制作の映画とかで評判になった方らしい。あと舞台が故郷の愛媛県(の松山)で、柳楽優弥・菅田将暉・小松菜奈などの不穏な雰囲気の俳優が出ているので観ることにした。たまたま公開時に愛媛に帰省してたのだが、地元松山では2館上映だったのだけど時間が合わず。帰京後現在の地元のTOHOシネマズ川崎で観ることにした。しかし全国のTOHOシネマズでこの映画を上映しているのは川崎だけ。川崎の編成担当に意図をちと聞いてみたい気もする。

■松山市内の港町・三津浜の造船所のプレハブに住む18歳の泰良(柳楽優弥)とその弟の高校生・将太(村上虹郎)。ケンカに明け暮れていた泰良は突然三津浜から姿を消す。しばらくして、松山市の繁華街でやたらに人にケンカを売る泰良の姿があった。それを目撃していた高校生・裕也(菅田将暉)は「おもしろいことしようや」と泰良に声を掛け、二人で市街で暴れ始める。同時期に将太は兄を探しに市街に来るが見つからず。二人は車を奪い同乗していたキャバ嬢の那奈(小松菜奈)を拉致し、市内近郊で暴力の限りを尽くし始める。

■メインキャストの柳楽優弥・菅田将暉・小松菜奈の持つ強い毒性をうまく使ったピッタリのキャスティング。泰良が暴力を振るう理由というのは全く説明されてない。せいぜい劇中では「親が早くに死んだ」程度なんだけど、それじゃ説明にならないし、劇中での泰良の台詞はほぼないので、衝動的に暴力を振るうのはほぼ動物とも思える。裕也は泰良の虎の威を借りて、女性や弱い者だけに暴力を振るい自分が認められないと癇癪を起こすという、ある意味泰良よりもゲス。那奈は被害者だけど全て自分のいいように取り繕う、これもまたゲス。小松菜奈は『バクマン。』(もちろんいい映画だけど)の清楚なヒロインよりもこういうダークな役の方が絶対ハマる。

■そして暴力シーンのリアリティ。一般的な例えばヤンキー映画だと、殴打する場合の効果音は「ドスッ」とかの重めの音が主流だと思うけど、この映画のそういうシーンの効果音は「ペチッ」とでもいうような音。プロは別にして、実際のケンカではこういう音が多いのでは。もちろんオレがケンカ慣れしているという訳では全くなくて、数少ない現場でのケンカ目撃体験とか、ドキュメンタリーを見た記憶に拠るんだけど。まあ、泰良が超人的にスタミナがあるというところだけはちょっとリアリティないけど。

■理由説明がほぼ省かれてるのに暴力の連鎖。でも全く飽きさせないストーリーは凄い。好き嫌いがすごくある映画だけど、今年の邦画の中でもかなり上位に位置する映画だと思う。お薦めです。残念ながら松山市のご当地映画になるような構成ではないけれども。真利子哲也監督の次回作も絶対観ます。楽しみ。

■ま、池松壮亮は出てるのに割合チョイ役だったのと、愛媛県民としては伊予弁がやや不自然だっとというところ、あとタイトルがカッコつけすぎ、というのが残念といえば残念。

■おまけ。本編には全く関係ないけど、現在放送中のドラマで、「毒があるけど意外といい奴」柳楽優弥が出てるドラマ『ゆとりですがなにか』は一推しに面白いです。

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non_0101

気になっているのですけど、観る勇気がまだ出ず…
もの凄く元気のある時だったらチャレンジしてみたいかもです☆
by non_0101 (2016-05-30 22:36) 

sochi

non_0101さん、
僕は結構好きな映画ですが、確かに観る人を選ぶので、気が向いて元気な時にでも。
by sochi (2016-06-01 02:21) 

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