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ザ・マスター [映画]

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■「ヒッチコック」と同じく4/12鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年23本目の洋画12本目。この映画のここでの上映はこの日が最終日だったので駆け込みで鑑賞。23:30頃に観終わって映画館を出た時はヘトヘトなのであった。

■主演ホアキン・フェニックス、助演フィリップ・シーモア・ホフマンとエイミー・アダムス。この映画、このメインキャスト3人がそれぞれアカデミー賞の最優秀主演男優賞、最優秀助演男優賞、最優秀助演女優賞にノミネートされたが結局無冠。ま、受賞と映画の出来自体は別に関係ないですけど。

■主人公のフレディ・クエル(ホアキン)は第二次大戦後アル中になり、精神の均衡も壊れ社会での居場所をなくす。放浪の末マスターと呼ばれる男の船(フィリップ・シーモア・ホフマン)に密航し、マスターの率いる集団に深く関わっていくという話。しかしアメリカの映画では、第2次大戦やベトナム戦争の精神的後遺症に苦しむ人というのがよく出てるが、敗戦国からの視点で描いた映画ってあまりないかも。

■マスターは新興宗教のような集団(オフィシャルサイトのリードはそんな感じ)を率いてるが、観た感じでは日本的な感覚では「自己啓発セミナー」に近いかも。でフレディは基本クズ男なので傍若無人。再生させようとする周囲の意見には耳を貸さず破壊行為を繰り返す。結局フレディとマスターは袂を分かつのだが、その後どちらもハッピーエンドになったかどうかは分からない。しかしこの恵比須顔のオヤジ(ホフマン)オレより若いじゃねえか。もうそろそろ自分の実年齢と俳優の年齢を比較するのは無駄だと気づくべきなのは分かってるが、やはりなんか悔しい。ホアキン・フェニックスの演技は演技に見えないくらい凄かった。エイミー・アダムスは昨年の「人生の特等席」でイーストウッドの娘役でも拝見した。

■脚本がかなり冗長で時々集中力が切れた。起承転結を無視しているようにも。でもそれは監督の意図通りだろう。単純な結末を見せたくなかったんだと思う。分かりやすい映画ではないが、この映画の映像の質感はすごい好きです。

■ごくたまに印象的な音楽が流れる。「On A Slow Boat To China」(マスターが歌った)の後のラストシーン、フレディが一見の肥った女とセックスしてるところで、村上春樹の「世界の終わりと、ハードボイルド・ワンダーランド」に出てきた、「ピンクのスーツを着た太った女」を思い出してしまった。もちろん関係ないだろうけど。まあ連想で、村上春樹の作品に「中国行きのスロウ・ボート」という作品があったからです。

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