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探偵はBARにいる2 [映画]

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■「リンカーン」に続き5/11鑑賞@TOHOシネマズ川崎。邦画15本目でなんと今年30本目。やれやれ。この映画を観る理由は2つ。前作「探偵はBARにいる」を観てまずまずだったこと。もうひとつは、脚本が古沢良太であること。映画もドラマも脚本家で選ぶ傾向が昔からありますもので。

■原作は札幌在住の作家、東直己の小説「ススキノ探偵」シリーズ。前作分も今作分も読んだことはありません。札幌で私立探偵を営む主人公(大泉洋)とその相棒の北大助手高田(松田龍平)の友人のオカマ(ゴリ)が殺され、それに地元出身の大物政治家橡脇(渡部篤郎)が絡んでいるのでは? と疑う二人に数々の敵が襲いかかり、って話。ヒロインは尾野真千子。しかし松田龍平って「まほろ駅前」シリーズといい「バディもの」が多いな。

■意識的な演出であることは間違いないが、映像(なんと今では珍しいフィルム撮影!)も話もとにかく昭和ハードボイルドテイスト。なんせ前作の主題歌はカルメン・マキで、今作に至ってはムーンライダーズのデビュー曲「スカンピン」である。舞台はススキノを中心に、今回は室蘭での場面もある。いや、ススキノっていいですね(変な意味でなく)。

■配給元の東映はシリーズ化してのドル箱を狙ってるらしいし、映画もそこそこ面白い。アクションシーンとかも派手だしね。ただ前作同様、あくまで「そこそこ」であり物足りなさは否めない。松田龍平の存在感は素晴らしいけど、大泉洋の渋くキメ過ぎな台詞にはやはり違和感がある。この人は基本コメディアンなので、アクションシーン以外の日常はもっとふざけてたほうが本人は活きると思う。あと、原作のエピソードなのかも知れないが、探偵が女に溺れるシーンって必要だったのか? あのベッドシーンがなければPG12もつかなかっただろうしね。

■しかしドキリとしたシーンがあった。探偵と高田は、脱原発を標榜する政治家・橡脇の手によると思われる暴漢集団に数回襲われやっと撃退するのだが、主犯格の男(矢島健一、細かいw)を問い詰めると「橡脇先生に依頼された訳ではなく、暴力団でもない。志を同じくする一般市民」(てにおはは違うかも知れないが主旨はそんな感じ)と答える。原作小説の発表は90年代なので、このくだりは脚本オリジナルだろう。つまり、古沢良太は、運動の方法論がヒステリックで正しいとは思えない(ここ私見です)現実の反原発・脱原発運動に対して、痛烈な皮肉を叩きつけているのだ。

■それ自体オレの妄想かもしれませんが、「リーガル・ハイ」でも強烈なメッセージを叩きつけた古沢良太のことである。あながち外れてもないと思うんだけど。

■あ、映画全体の感想としては、やはり「そこそこ」。


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