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くちづけ [映画]

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■「中学生円山」に続いて5/25鑑賞@109シネマズ川崎。今年33本目で邦画17本目。キャストの貫地谷しほり・竹中直人・宅間孝行と堤幸彦監督の舞台挨拶があるというのでこのシネコンに来た。通常、初日の舞台挨拶は特別料金(主に2,000円)でチケぴとかのプレイガイド(これも死語か?)で取るのが一般的だが、なんと当日に前売り券の引き換えで舞台挨拶を観ることができた。なんでだろ。爆発的な人気キャストがいないからということか? 貫地谷しほりは直前に番宣ですごく頑張ってたみたいだけど。

■このエントリに関しては事前にお断りしておくが、ネタバレを強烈にするし、映画の内容に関して非常に失礼な発言が続くので、その手がダメな方や、「くちづけ」をご覧になって感動された方は読まれないほうがいいと思います。

■観た動機はひとつ、主演の貫地谷しほり。わたくしこの人は女優として大変好きで、最初に注目したのは映画「スウィングガールズ」。その後、ドラマ「ちりとてちん」や「あんどーなつ」など、結構注視していた人なのです。

■上映前に舞台挨拶があったので時系列で書いていくけど、メインキャスト&堤監督のトーク。貫地谷さんは大変チャーミングでしかもグラマラス(失礼)。堤監督の制作談も聞けたが、竹中直人面白過ぎだろ。スタンダップコメディよろしく爆笑。竹中直人の過剰すぎるサービス精神によるものだろうし、おそらく他の映画の舞台挨拶でもそんな感じだろうというのは想像できるけど、正直やり過ぎで映画の感想が置いて行かれかねない。もうちと考えた方がなあ・・・。

■本題。知的障がい者が生活するグループホーム「ひまわり荘」に、かつての有名な漫画家「愛情いっぽん」(竹中直人)はボランティアで、その娘で知的障がいを持つマコ(貫地谷しほり)は住人として引っ越してきて、先に住んでいるうーやん(宅間孝行)と恋をする話、とその続き。

■こっから先は不満なのですいません。この映画、もともとは宅間さんが主宰していた劇団「東京セレソンデラックス」(解散してます)の同名舞台を映画化したもの。ちなみに舞台は観たことないです。なので、映画においても舞台はほぼ「ひまわり荘」の内部という舞台的な構成で、演出も舞台を意識した長回し。舞台の映画化自体は珍しくない。例えば三谷幸喜の自分の舞台の映画化や、オリジナルでも舞台的な演出とかね。ただ、この映画に関しては、舞台をそのまま映画に持ってきてさほど加工はしてないような印象がある。旧セレソンの役者さんも何人か登場されてるようだけど、その舞台的な演技がイマイチピンとこない。宅間さんも含めて。個人的には舞台の映画化は、舞台の延長だとつまらないと思うんだけどな。

■一番苦手だったのは脚本。宅間さんは以前「サタケミキオ」というペンネームで、ドラマ「花より男子」などを書かれていた人なのだが、この脚本に関しては、舞台設定と話の筋を思いついて、そこからリサーチで形作ったという印象を強く受けた。障がい者の視線と、健常者の視線がイコールになるようなバランスの取り方がすごくあざといっていう感じが。もちろん、話を作るときにあらすじを思いついてそこからリサーチで補完するというようなやり方は沢山行われてはいるとは思うけど。この作品に関してはあざとさが鼻についた。別にバッドエンディングが悪いというわけではない。

■同様にダメだったのは堤監督の演出かな。以下超ネタバレで申し訳ない。癌で余命が短いいっぽんは、マコの将来を悲観して絞殺に至るのだが、そのシーンを二人の周りの円形レールカメラで撮影するってどうよ。そして最後に登場人物がいっぽんとマコを懐かしむ、ってさあ、涙出るような状況じゃないと思うのだが。ストーリーのために全ての辻褄を合わせたという印象が強い。知的障がい者の扱いって、デリケートな話だと思うけど今作での扱いが正解とは思えない。じゃ、他に何がいいかって言われると答えはないのだが。

■役者さんは頑張ってました。貫地谷しほりはまさに熱演。ただ竹中直人は、ショートリリーフならいいんだけど長い時間の演技だと「役を演じてる」感が強く出ちゃうかな。映画観るまで知らなかったんだけど、橋本愛も出てた。しかしあの整った顔立ちと黒髪のボブはホントにアイコンで「あまちゃん」を想起させてしまう罠(笑)。この子も映画に出過ぎかも。この一年で3本観たぞ。ただ「あまちゃん」と同様、「ブチ切れ美少女キャラ」に固定されつつある気がしなくもない。

■あくまで個人の感想なので、この映画が好きな人はそれでいいと思います。実際周りで泣いてる女性客とかいたし。ただ、普段はベタな話でも結構泣かされてしまうオレが、この映画はやはりダメだった。


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