俺俺

■「オブリビオン」と同日の6/9鑑賞＠TOHOシネマズ川崎。正直ちょっと観るかどうか迷ってたんだけど、TOHOシネマズのポイントが貯まってタダで観れるということと、以前試写会でこれを観た知人の方が結構よさげな感想を残されていたということもある。亀梨くん：ジャニーズ主演の映画って、観客にワーキャー系の女性が多いから基本的に苦手。ところが日曜の夜ということもあって、観客の女子率が高いわけでもなく（4月に観た「恋の渦」のほうがよっぽど女子率高かったw）、まあ結構空いていた。えっと、今年35本目の邦画18本目。

■三木聡監督の映画を観るのは、「亀は意外と速く泳ぐ」以来の2本目。ドラマでは「時効警察」「熱海の捜査官」とかは見てるけど。オレ的なイメージとしてはゆるい不条理系という感じ。で、主演は前述の通り亀梨くん。なんと一人33役だそう（数えた訳じゃなくて公式サイトとかでね）。話は、家電量販店の社員、永野均（亀梨）が、ふと出来心で「オレオレ詐欺」を働いた結果、周りに似た「俺」が増殖していく話。てっきり三木監督のオリジナル脚本かと思ったら、ちゃんと原作小説があるみたい。

■話はかなり納得行かない状態で進むのだけど、途中途中にシュールなお笑いネタがあってついクスリとしてしまう。あと、永野の上司役の加瀬亮って、やっぱ芝居が物凄く上手いな。真面目な役よりこういう変な役（「アウトレイジ」とかもね）のほうがハマるなあ。そしてふせえりとか岩松了（この人をオレはこの1ヶ月で映画と舞台で3回見てる）とかのお約束キャラも出てるし。五郎さんじゃなくて松重豊も出てますよ。松尾スズキもほんのちょっと。

■なるほどと考えさせられる点も多少ある。永野の「俺」が増殖していくのだけど、「俺は俺でも、認めたくない俺もいる」（だいたいそんな感じ）と、劣化コピーを「削除」とかね。あと、この映画の撮影は亀梨くんが一番大変だったと思う。出ずっぱりだし演じ分けしなきゃいけないし。演じ分けは上手だと思いました。

■一応オチはあるのだけど、「それでええんか？」という印象。まあ、「亀は意外と速く泳ぐ」も友人に誘われて行ったんだけどイマイチだったし、「時効警察」みたいなドラマは面白いけど2時間くらいの映画でのユルさは正直少し飽きるかなあと。でも、亀梨くんは多様なメイクでほぼ出ずっぱりなので、亀梨くんLOVEの人はいいかもね。残念ながらオレの友人・知人にはそんなにいないと思うけど。