SSブログ

風立ちぬ [映画]

img_1157895_68034764_0.jpg

■7/20鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年41本目の邦画22本目。あまりアニメが好きではないオレ、当初は観る気がなかったのだが、ジブリ=東宝は卑怯な手段を仕掛けてきた。必ず映画一本に対し予告編(4分!)を観せるようにすること。当初は映画の上映終了後だったのだが、たいがいの興味のない人は本編終わったら出て行くわな。それで途中から、本編上映前に切り替えたようだ。本編ギリに劇場に入ってくる客は関係ないだろうけど、オレも含めてパンクチュアルな日本人は映画館の指定通りの時間に席につき複数回予告編を観せられる。そりゃ脳内にインプリントされるでしょ。ずるいよな、もとの映像がいいだけに。というわけで、ジブリ作品としては「千と千尋の神隠し」以来の劇場鑑賞と相成った。つまり12年ぶりだ。げっ。

■すいません、前置きが長すぎました。タイトルから分かる通り、文豪堀辰雄の同名作品の映画化と思いきや、同時期にいたゼロ戦の設計者、堀越二郎の話がベースらしい。堀越二郎の半生ノンフィクションに、堀辰雄「風立ちぬ」での結核を病んだ少女とのサナトリウムでの恋、のミクスチャーというのが話のあらすじ。もちろんフィクションなので、堀越二郎の奥さんが結核で早世したという事実はない。

■今さらなんだけど、アニメ映画の表現の可能性を強く感じた。劇中で関東大震災のシーンが出てくるが、地面のうねりとかの表現、これ実写CGでやったらやたら金はかかるし逆にリアリティがなかったかも。出現当初はともかく、粗製濫造のCG映画が出廻ってる現状ではね。飛行機の飛び交うシーンも同様。

■乗り物(飛行機/戦闘機、列車/市電、バス)の描写も素晴らしい。どこまで現実に即しているかはオレなんかには分からないのだけど、すべての事柄に関して膨大な考証が行われたはずだ。そのうえでデフォルメすべきところはデフォルメするという形にしたのではと。乗り物好きにはたまらんです。今年の4月末に沖縄に行った際、沖縄県立美術館で「スタジオジブリ・レイアウト展」をやっていたのでふらっと立ち寄ったのだが、絵コンテや設定資料の緻密さに圧倒された記憶が。

■ところが、肝心のお話自体がどうにもピンとこないのだ。安易なお涙頂戴にしなかったのは評価できるけど、堀越二郎の心の動きがあまり理解できないし、肝心のゼロ戦が出てくる場面も少ないし。ま、根本はオレ自身のアニメへの耐性が低いので、セル画の登場人物に感情移入できないというところにあるのかもしれないけど。

■ジブリでは声優はプロではなく俳優を当てる例が多いそうだけど、この作品もそう。ただ声に特徴のある人は、画面上でしゃべってるキャラとその俳優とのギャップを感じるところもいくつかあった。ヒロインの瀧本美織や、西村雅彦、國村隼とかね。あと強烈すぎる野村萬斎。主役の庵野秀明(映画監督)は、「朴訥な語りに味があっていい」なんて声もあるようだけど、やはり違和感感じまくりだった。声優や俳優としては素人だもんねえ。

■という訳で、オレ的には若干首を傾げるところのある映画でした。ま、大ヒットするんだろうけど。でも主題歌がユーミンの「ひこうき雲」ってずるいよな、やっぱ。もしかして松田聖子「風立ちぬ」かな?と想像してしまったのは秘密。

■おまけ。どうも必要以上に登場人物の喫煙シーンが多いような気がする。もちろん当時は現在より喫煙率は非常に高かったと思うし、オレは今は吸ってないけど元喫煙者なのでそれを否定する気もないけど。でももしかして、宮崎駿ってヘビースモーカーなん?

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(4) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 4

アフター・アース百年の時計 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。