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凶悪 [映画]

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■9/22鑑賞@TOHOシネマズららぽーと横浜。川崎でやってなかったからね。本年50本目(一応年初からの目標)で邦画26本目。この映画自体は知らなかったのだけど、ちょっと前に知人がtwitterで試写会で観て面白かったという感想があったのと、公開後友人に同様の感想を聞いたというのが動機。ま、題材が題材だからヘタしたらダウナーな気持ちで帰るんじゃないかと覚悟はしてたけど。

■以下、ネタバレ大量にあります。それを書かないと感想を書ききれないと思ったので。ご注意ください。

■原作はあって、新潮24編集部「凶悪〜ある死刑囚の告発〜」で、これはノンフィクションだそうです。映画の冒頭に「事実に基づいたフィクション」というディスクレーマーがあるけど、つまり現実に基づいた話なのは間違いない。

■あらすじをさらりと。雑誌記者の藤井(山田孝之)は、死刑囚の須藤(ピエール瀧)に会うように命じられ話をしていく。複数の殺人犯である須藤は、首謀者は「先生」と言われる男(リリー・フランキー)と告げ、そこから事件の全貌が明らかになっていく。

■田舎のジジイたちをたらしこんで死に追いやる先生と須藤(とその仲間)は本当にクズな連中だし同情の余地はない。ドキュメンタリー調の演出も緊張感を煽る。白石和彌監督の映画を観るのは初めてだけど、若松孝二の弟子だったらしい。なるほど。でもこの映画って、悪を悪って言うだけじゃなくて、人間の底にあるいやらしい本性を炙りだしてるような。「死にたくない」って言う電気屋のじいさんはどれだけ自分勝手なんだとか。延命のために藤井を利用した須藤はどうなんだとか。

■藤井はその妻(池脇千鶴)に「結局面白がってるだけでしょ、私も面白がってたけど」と言われる。しかし池脇千鶴って幸薄い感が(オレの中では)定着しちゃったよな。日本で幸薄いように見える女優TOP3。あとは木村多江と紺野まひるね。

■藤井の告発が功を奏し、「先生」も断罪されるんだけど、最後のシーンが秀逸。面会に来た藤井に先生が「本当に俺を殺したいのは、遺族でも須藤でもなくて・・・」と言い、ガラスで対面している藤井を指さしてつつく。

■役者が本業ではないけど、リリー・フランキーとピエール瀧の演技は特筆ものだな。存在感が半端ない。お二人とも本業ではない割に沢山出てらっしゃいますが。ピエール瀧なんて、「あまちゃん」の梅さんと同一人物とは思えないもの。他の俳優は、白川和子以外は馴染みのない人だけど、九十九一を久々に見た。

■後味とかはともかくとしていい映画でした。万人には勧められませんが、個人的にはお勧めです。しかしこれがR15っていうのは仕方ないと思うけど、「藁の楯」がレーティングなしっていうのはおかしいと思う。これだって子供には酷いよ。


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