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ソロモンの偽証 前編・事件/後編・裁判 [映画]

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■2015/3/1鑑賞@新宿ピカデリー。今年20/21本目の邦画9/10本目。この映画の公開日はその週の土曜日(3/7)で、後編は翌月(4/11)の公開なのだけど、この日は新宿ピカデリーを始めとする全国の各映画館で、1日に前後編を一気に上映する有料試写会があったのだ。新宿ピカデリーでは幕間に主要キャストと監督の舞台挨拶付きだし、有料と言っても新作2本で2,400円なので、若干のお得感があり来てみた。舞台挨拶(後述)での成島出監督の発言によると「封切り前の作品の前後編同時上映は日本初」なんだそうだ。

■そういう訳で、後編はもちろんのこと、前編も封切前なので、通常より強くネタバレ禁止に心がける所存です。

■原作は宮部みゆきの同名小説。未読。最近はあまり読んでないけど一時期は結構読んでいた。ドラマ化されたものは割合見てるけど、映画化は『模倣犯』以来かな。映画『模倣犯』の出来がちょっと残念だったので、それ以降映画作品には遠ざかっていた。今回も映画を観る前に原作を読もうか考えたんだけど、既読の作品ならともかく、ミステリで未読作を改めて読むというのは損した感じになりそうだったので。

■1990年のクリスマスイブ、大雪の東京の早朝、飼育係を務める中学生の藤野涼子(藤野涼子)と野田健一(前田航基)は学校で同級生・柏木卓也(望月歩)の死体を発見する。屋上からの転落死だったが、警察は自殺と断定した。加えて学校の秘密主義やマスコミの雑な報道に不安を覚える涼子たちは、自らの手で校内裁判を実施すべく戦っていく。その時に第二の悲劇が起こる。

■という話を、現代で教師になり母校に赴任した涼子(尾野真千子)が校長(余貴美子)に当時の話をするというのが基本構成。主演陣は中学生世代なので知ってる人はあまりいない。唯一、まえだまえだの前田航基は分かったし、映画を観た後に映画のHPを見たら、いじめを頻繁に繰り返していた不良・大出(清水尋也)は、昨年観た『渇き。』でのいじめられっ子の「ボク」と同じ人と気づいた。若くても役者さんは凄いな。

■そのぶん、大人役は濃い人が多い。小日向文世、佐々木蔵之介、夏川結衣、松重豊、田畑智子、市川実和子、森口瑤子、安東玉恵、津川雅彦などなど。そして柏木の担任は『幕が上がる』に続き黒木華が教師役を演じている。

■前編は事件の勃発から疑惑を出しきるまでの非常にスピーディーな展開。観ててハラハラしたし、謎はまったく解かれないままなので、後編をすぐに観たいと思った。

■後編は校内裁判がメインなのだけど、前編と比べるとちょっとテンポが落ちたような気がするし、正直言って、そもそも中学生が学校で裁判をするというのにリアリティを感じられなくて若干引いた。もちろんドラマ『鈴木先生』でもあったことだけど、あれは脚本(古沢良太さん)の遮二無二なドライブ感のおかげでOKだったような。そして極力ネタバレしないように書くけど、後編を観て初めて分かった、前編のミステリー映画のルールを破ってた表現がかなり残念だった。もちろん感想は人それぞれだと思うけど。インターミッション(前後編)ってやっぱ難しいんですね。

■結末も個人的にはあまり納得出来ないものだったので、なんか不完全燃焼。そしてこの映画を観た時点(2015年3月)で少年によるはるかに凶悪な殺人事件が起きてて、現実が作劇を上回ってるのが恐ろしいと思う今日このごろ。

■以上、もの凄くネタバレしないように気をつけたエントリですが、いかがでしたでしょうか。原作はこれから読もうと思います。

■おまけ。前編と後編の間の舞台挨拶。若いキャストには無限の可能性があるのかなと。

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