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チャッピー [映画]

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■2015/5/24鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年36本目の洋画18本目。今月に入ってからは鑑賞ペースが緩く、再見を除けば今月3本目。週末はライブに行ってたり、名画座も含めて観たい映画があまりなかったという理由もある。

■監督はニール・ブロムカンプ。若手の監督さんのようだ。『第9地区』『エリジウム』で評判が高いがどちらも未見。なので観た動機はそこにはなくて、予告編で観た主人公のロボット・チャッピーの動きが自然かつチャーミングだったので興味を惹かれた。

■舞台は2016年(なぜか現在:2015年からの1年後という薄い未来)の南アフリカ・ヨハネスブルグ。なぜ舞台が南アフリカなのかと思ったけど、ブロムカンプ監督の出身地らしい。治安が悪く強盗犯罪が多発していたこの地域では、兵器メーカー・テトラバール社の開発したロボット警官の導入により、劇的に犯罪が減少していた。開発したのはスカウトされて入社したエンジニア・ディオン(デーヴ・パテール)で、社長ミシェル(シガニー・ウィーバー)の覚えもめでたい。おかげで旧態依然とした人間操作のロボットを開発している同僚の窓際エンジニア・ヴィンセント(ヒュー・ジャックマン)は面白くない。

■ディオンには完全なAI(人工知能)を持ったロボットを作りたいという野心があり、ソフトウェア上でそれを完成させるが、ミシェルにインストールは却下される。そこでこっそり廃棄寸前(バッテリーが余命5日)のロボットにソフトをインストールしようと会社から持ちだしたところ、ロボット警官に煮え湯を飲まされていたギャングの一味に拘束され、彼らの前で脅されてインストールさせられ、余命5日のAIロボット「チャッピー」が誕生する。

■ちょっとあらすじ長すぎかなとは思うけど、観たことのない人にはここまで説明しないと伝わりづらいかなと。以下、結末まで波瀾万丈のストーリーがあるのだけど、局所の描写はするものの本筋はなるべく避けようと思います、はい。

■結論から言うとすごく面白かった。話の流れに淀みがないし、主人公チャッピーの動作がすごく人間的。C-3POと違って中に人間が入ってない割に(ごめんなさいごめんなさい)、シャルト・コプリー(声とモーションキャプチャー)のパフォーマンスを違和感なく再生している。当然手法としてはCGというかVFXなのだけど、最近の映画によくあるようなCGCGしていない描写が素晴らしかった。AIを機械的なものではなく、「覚えのすごく速い人間の子供」のような表現も結構新機軸かも。

■実は突っ込みどころも山のようにあります。登場人物の造形がだいたい底の浅いバカばっかりとか。いやヒュー・ジャックマンもよくこんなクズの役引き受けたなとかね。テトラバール社のセキュリティ管理システムが現在では考えられないくらい間抜け過ぎるとか。挙句の果てに、劇中で高度な演算のためHPC(ハイ・パフォーマンス・コンピューティング。さほど役に立たないIT用語)が必要になる場面で、かっぱっらってきたPS4のパラレル処理でそれをこなすシーンとか。いかに配給会社がコロンビア(ソニー系列)とは言え、ねえ。
あと、結末もオレは面白かったけど、白黒はっきりつけたいタイプの方には不満が残るかも知れません。

■賛否両論あるようですが、この映画オレはかなり好きです。今年の私的洋画ベスト10候補に入るくらい。最近のSFは考証が細かすぎて結構堅苦しい感じなものが多いけど、こういうフリーダムな映画はありだと思う。お勧め。他にもいろんなテーマを内包している映画だとは思ったけど、それは受け手の判断でお願いします。

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