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完全なるチェックメイト [映画]

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■2015/12/26鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年100本目の洋画51本目。なんとなく今年は100本鑑賞を目的にしてはいたけど、やっぱちょっと観過ぎかなと。観るのが多過ぎると加齢で一本一本の映画の感想が薄れるのだ。でもそれは数年前からそういう兆候はあって、それで観た映画をいちいちブログに更新して後ほど自分の感想を確かめるという、人に言われるまでもなく残念な状況になっているのであった。

■閑話休題。冷戦時代のチェスの話で実話ベースらしい。チェスがテーマということでとっつきにくい人は多いと思いますがオレもそうです。たまたま幼少のころ実家にチェスのキットがあった(なんで?)ので何回かやったことはありますが、特に楽しかった記憶はない。日本でのボードゲームだと一番ポピュラーなのは将棋だと思うけど、実は将棋では生まれてから一度も勝ったことがない。自分はそんなに賢くないとは思ってはいたが、そこまでバカだとは思っていなかった。そういう敗北の記憶が埋め込まれているという前提で以降読んでいただきたいのですが、正直チェスは日本ではメジャーなボードゲームではない。なので、大体のひとは将棋に置き換えて観ていただけるとすんなり来ると思う。

■幼少時から頭角を表していたアメリカのチェスプレイヤー、ボビー・フィッシャー(トビー・マグワイア)だが、共産思想に染まり自分の許を離れていった母とのわだかまりもあり、ソ連のプレイヤーを異常に憎んでいた。その当時のチェスの世界チャンピオンはソ連のボリス・スパスキー(リーヴ・シュレイバー)で、紆余曲折を経てボビーがスパスキーに挑戦する機会がやってくる。

■米ソ冷戦時代の話なので、ロシアの字幕はソ連。でも英語の台詞では「ロシア」と言っている。オレくらいのアラ50が学校で受けた教育での名称はもちろんソ連。アメリカではずっとソ連時代からロシアと呼んでいて、日本だけがソ連と言っていたのだろうか。1991年にソ連が解体されてからの今となってはどうでもいいけど、ちょっと疑問が残る。

■その上、実話ベースなので真実だろうが、時のニクソン大統領やキッシンジャー長官までゲームに圧力を掛けていたというのが面白い。そういうこともありボビーの精神は徐々に崩壊していき、あらぬ妄想にとらわれて行動もおかしくなるし、ゲームを放棄してしまいそうにもなる。「天才とナントカは紙一重」ということわざ?があるけど、高度に頭脳を駆使するボードゲーム界の天才プレイヤーにはそういう人も少なからず存在する。日本の棋界でも私生活では奇行の目立つ人が時折ニュースになったりするし。もちろんまともな方が大部分だとは思うが。

■さすがにゲームの結末までは書きませんが、主人公ボビーのその後も含めて、面白いけど少し重たい映画でした。しかしトビー・マグワイアも結構いいおっさんの歳だと思うけど、相変わらずナイーブかつナーバスな役がよく似合うな。

■原題は「Pawn Sacrifice」、直訳すれば「ポーンの犠牲」という意味だけど、ポーンっていうのはチェスのひとつの駒の名称だし、かけ離れた邦題だけど直訳だと意味が通じにくいので、この邦題は仕方なしと思います。

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