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ブリッジ・オブ・スパイ [映画]

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■2016/1/9鑑賞@チネチッタ。2週間くらい映画を観てなかったので、もちろん今年初鑑賞。今年1本目の洋画1本目。年末年始は多忙だったせいもあるけど、年明けに新作が公開されるまで観たい映画がさほどなかったという理由も大。それにしてもトム・ハンクス主演の映画は久しぶりに観る。

■1950年代でアメリカとソ連が冷戦時代が舞台の映画で、これも実話ベース。偶然なのかなんだろうか、最近公開の映画では米ソの冷戦時代を扱った映画が結構ある。『コードネーム U.N.C.L.E.』『完全なるチェックメイト』とかね。

■1957年、FBIに逮捕されたソ連のスパイ・アベル(マーク・ライランス)を事務所のトップから命じられた、本来は保険分野が専門の弁護士・ドノヴァン(トム・ハンクス)。専門外でもあり、スパイの弁護を引き受けることで世間が自分に向けられる目が厳しくなるのを予測していたドノヴァンは、当初断ろうとするが、祖国に忠誠を誓い情報は売らず、かつ真摯な性格のアベルに共感を抱くようになり、彼の弁護に積極的に関わってゆく。アベルの判決を死刑から禁錮刑への減刑に成功したドノヴァンは、同時期にソ連で撃墜された空軍パイロット・パワーズとの捕虜交換を政府から非公式に命じられた。捕虜交換はドノヴァンがアベルの減刑のため使ったロジックと偶然にも一致したため、ドノヴァンは断れず、捕虜交換交渉のため東ベルリンに乗り込む。

■ちとあらすじが長くなったけど、もちろん結末までは書きません。といっても史実なので落ち着くところに落ち着くのだけど。さすがベテラン・スピルバーグで演出にはほとんど隙がないし、重いトーンでの色彩設計もピッタリ。途中ドイツ語やロシア語での会話のシーンも出てくるのだが、そこには字幕は付記されない。アメリカの公開自体がそうだったんだろうが、会話がわからないまま事態が進んでいくというスリリングさの小技も効いている。あと『完全なるチェックメイト』では気になった、「ロシア」の発音が全部「ソ連」になっていた字幕は、今作では諜報戦を描いているせいもあるのか、字幕は全部「ソ連」だけど、場面によって元の台詞は「ロシア」や「ソビエト・ユニオン」だったりする。

■昔からのスピルバーグ映画のファンとしては、前作『リンカーン』と同じく、映画を観る時のワクドキ感がほとんど見られないのはやはり残念だけど。でも、アメリカ政府にあるかどうかは分からないが、この映画は少なからずハリウッドの良心の一部分を示していると思えた。過去の話なので俯瞰的に見れているせいもあるが、間違った愛国心は国を滅ぼしかねないということ。現在隣国を口汚く罵っているだけの人たちは、この映画を観てちょっと考えを改めてほしい。でも無理かな。

■「オスカー最有力」かどうかは正直分かりません。

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