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64ーロクヨンー前編 [映画]

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■2016/5/7鑑賞@TOHOシネマズ川崎。今年56本目の邦画23本目。この映画は一ヶ月パスポートがなくてももちろん観てたと思います。主演の佐藤浩市を始めとして、誰もが主役を張れるくらいのオールスターキャストだし、前評判がすごくいい。かつ、原作は警察小説の名手、横山秀夫さんが病気療養後の復帰第一作。原作小説を読みたい気持ちを抑えて映画に臨んだ。

■昭和64年に群馬県で起きた幼女誘拐殺害事件、通称「ロクヨン」。未だ犯人は見つからず未解決事件で群馬県警の大きな傷になっている。当時捜査班に加わっていた県警の三上(佐藤浩市)は14年後の平成14年、現在は長年勤めた刑事から異動し、警務部所属の広報官。県警内での警務部と刑事部の争いにうんざりしている中、三上は上司の警務部長でキャリアの赤間(滝藤賢一)から、直近に迫った警察庁長官の視察のセッティングを命じられる。その中には「ロクヨン」の被害者の父・雨宮(永瀬正敏)に長官の訪問を受諾させることも含まれていた。一方、最近起きた主婦の老人ひき逃げ事件で、県警記者クラブの代表・秋川(瑛太)を始めとした面々と、被疑者の実名発表について揉めていた。

■雨宮の説得のための情報収集の過程で、非協力な昔の同僚に当たるうちに「ロクヨン」について何かの隠蔽事項があると思い立つ三上。三上自身も、妻・美那子(夏川結衣)との間の娘・あゆみ(芳根京子)が父親に似た自分の容貌を気にしたあげく失踪したという、暗い内面を抱えていた。

■登場人物がメチャクチャ多いので全部に触れると文章が終わってしまうので、詳細を知りたい方は公式サイトにアクセスしてください。三上が記者クラブとの合意点を見てすぐに、「ロクヨン」を模した誘拐事件が発生するところで前編は終わる。

■原作が警察小説なので仕方ないけど、話の流れが濃すぎるし登場人物の演技もいちいち濃い。佐藤浩市については皆様想像つくだろうけど、瑛太も濃いし、ひいては薄味塩顔の(サブキャップ役の)坂口健太郎まで濃い、とまではいかなくて、頑張ってるけどちょっとまだ濃くないかなと。

■疲れるけど見どころのある映画です。横山秀夫さんの原作では舞台は「D県警」なんだけど、横山さんは以前「上毛新聞」の記者だったので、そりゃまあ群馬県警ですね。話に全く緩みがない。これは後編はどうなるのかと期待させてしまう。ベテラン・瀬々利久監督の前作『ストレイヤーズ・クロニクル』も観てるけど、前作より全然いい、というのも失礼か。

■結末を知りたくて、映画鑑賞後原作を読んでしまった。もちろんネタバレはしませんが「ああ、そういうことか」という感じ。ただ、原作も上下巻なんだけど、映画では全体のエピソードの7割を前編で使ってる感じで、後編が薄くならないかとちと心配です。映画オリジナルの結末があるという触れ込みですが、たぶん大幅には変わらないと思うので、「あそこがああなるか」という妄想をしております。

■なおこの原作、映画化以前に昨年NHKでピエール瀧主演でドラマ化されてます。残念ながら未見ですが、知人友人で「ドラマと比較して観てしまった」という声が多数。確かに設定的には男前の佐藤浩市より微妙なピエール瀧の方が、芝居は別にして合ってるような気もするので、NHKオンデマンドで見るかどうか検討中です。

■濃くて疲れるけどお薦めです。初見の方はミステリなので前後編ともども原作もドラマ版も未読未見の方がよろしいかと。

■横山秀夫さんは元上毛新聞在籍とのことで、大学の同じ研究室で地元の上毛新聞に就職したN君は、在籍期間からして、面識があったのかも知れないので話を聞いてみたい気もするが、N君とは卒業以来会ってないので無理だな(笑)。

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non_0101

本当に濃かったですね~ もの凄く見応えのある作品でした。
> 原作もドラマ版も未読未見の方がよろしいかと。
せっかくなので我慢します(笑)
by non_0101 (2016-05-14 23:06) 

sochi

non_0101さん、
はい、それをお薦めします(笑)。
by sochi (2016-05-15 23:40) 

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