SSブログ

お父さんと伊藤さん [映画]

8232db8ce8756ee2 (1).jpg

■2016/10/8鑑賞@TOHOシネマズららぽーと横浜。今年107本目の邦画52本目。

■毎度書いてるような気もするが、タナダユキ監督の作品は、さほど好きではないけどなんか引っかかるのだ。『ふがいない僕は空を見た』『ロマンス』に続いて観る。日常生活に起こりそうな細かいイザコザを丁寧に拾い、特に何の解決策も示さないという作風は、純粋なエンタを求めてくる観客には受け入れられないところはあると思うけど、映像の拾い方がなんだか優しい。今作もその系統。中澤日菜子さんの同名小説が原作。未読。

■34歳で書店でバイトする彩(上野樹里)は、以前コンビニのバイトで知り合った伊藤さん(リリー・フランキー)といつの間にか同棲するようになっていた。伊藤さんは現在は近所の小学校の給食のおじさんのバイトをやっている54歳。そこに兄夫婦と同居していたが折り合いが悪くなった74歳のお父さん(藤竜也)が、急に転がり込んでくる。お父さんは元教員で融通の効かない性格なので、いい年して定職につかず、結婚も子供も特に考えていない彩と伊藤さんの生活が理解できない。ギクシャクしながらも馴染み出した矢先、お父さんは突如としていなくなる。

■人口の高齢化や、正社員になるのが難しい現在の就職事情とかを折り込みながら特に何の解決案も示さないのは毎度お馴染みのタナダユキ節。そりゃ、映画に簡単な回答を求めるほうが間違ってるんだけど。しかし我々50代からすると、ダンディなイケメン(TVドラマで斉藤由貴と共演した『湘南物語』とか良かったなあ)と言うイメージが強い藤竜也が、融通の効かない元教員、という役割なのは新鮮。でも最近は『龍三と七人の子分たち』での屁をこきすぎる元ヤクザや、『私の男』で二階堂ふみに流氷に置き去りにされて死ぬ面倒見のいい親戚のおじさんとか、結構印象的な役が多い。俳優さんも日進月歩なので、観る側が昔のイメージに囚われすぎてると損するかもね。

■上野樹里はこういう曖昧な立ち位置の役はすごくハマるし、今年公開の邦画には恐らく5割以上出演しているリリーさんの演技もさすが。なんで『シン・ゴジラ』には出てなかったのか(笑)。若干ネタバレにはなるけど、藤竜也の最後の去りっぷりがイカス。ちょっとファンタジーかなとは思うけど。


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:映画

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。