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ブラックパンサー [映画]

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■2018/3/4鑑賞@109シネマズ川崎。今年17本目の洋画10本目。

■この映画、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の中では、さほど主要な登場人物ではないブラックパンサーを主演に置く、サイドストーリー的な位置づけだったと思う。ところがどっこい、これを書いている時点(4/24)で全米歴代興収第3位で、あの『タイタニック』を抜いたとか。もちろんMCUの中ではぶっちぎりの1位である。主人公並びに登場人物の大部分が黒人で、それが黒人の観客層をすごく動員したのが理由だそうで。なので、黒人在住者がそれほど多くない日本では、普通のヒットに留まった。

■MCUの本筋のストーリー(この場合『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』)ちょこっとだけ登場させて次に主演映画を作るというのは『スパイダーマン ホームカミング』でのスパイダーマンとまったく同じ。しかしスパイダーマンはこの十数年に、2シリーズマーベルによって映画化され認知度も高い。しかし、ブラックパンサーはマーベルのコミックには古くから登場してたらしいが、映画での登場は『シビル・ウォー』が初めて。『シビル・ウォー』を観た時に「この人誰?」と思った人も多いだろう。オレもそうだったし。

■アフリカの内陸にあるワカンダ王国。表向きには発展途上の農業国を装っているが、ダイヤモンド以上の硬度を持ち、かつ強力なエネルギーを秘める希少鉱石・ヴィブラニウムの産地であるがゆえ、実は豊かな超文明国だ。しかし歴代の国王は国の安寧を第一として孤立主義を取り、現在に至るまで白人にも侵略されたことのない国として独立を守っていた。そんな折、『シビル・ウォー』での国際会議でテロが発生し、国王ティ・チャカ(ジョン・カニ)は殺害され、息子である王子ティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)が国王を襲名することになる。

■そしてティ・チャラは歴代の国王同様、スーパーヒーロー・ブラックパンサーというもうひとつの顔を持つ。まあ、最高権力者がヒーローで問題を解決する『暴れん坊将軍』みたいなもんだ。その上、国王承継問題で、今まで行方が知れなかった従兄弟のウンジャダカ(マイケル・B・ジョーダン)が現れてティ・チャラと激しく争うって、それ『バーフバリ』じゃん! ま、別にどっちが真似したわけでもなく、『キング・アーサー』でもあったように、中世の王国の継承者争いはこんなもんかと。この映画の舞台は現代だけど、王国だしね。

■ここまでにしておきますが、話の展開はダイナミック。かつ映像の展開が派手で、まったく飽きずに観ることができた。MCUのメインストーリーに密接に繋がるものでもないので、もうすぐ公開の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のために観ておく必要はないですが、観ておくと味わい深いかも(←マーベルの罠にすっかり落ちている男)。

■最後に、全米で黒人観客の動員が多いことについて。アメリカでの人種差別はニュースで聞くだけでも本当にひどく、よく白人警官が黒人を射殺するというニュースがある。そのためにハリウッドは時折自浄作用を働かせるのが、こういう作品なのかも知れない。もちろん日本ではそんな恐ろしいことはないのだが、「自浄作用」という点ではハリウッドを見習うべき点もあると思う。

■ま、そんな堅苦しいこと考えなくても、十分な娯楽大作なんですけどね。

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